010 統合医療を考える記事一覧

統合医療は、今まで必要だと感じていたことが実現する試みです。




統合医療の意味
今までの西洋医学に加えて、代替医療や伝統医療などの良い部分を効果的に組み合わせた医療体系のことを統合医療といいます。 患者さんが望んでいた、最良の医療を分野の区別なく行うことを目的としています。 統合医療の考え方が、アメリカで最初に提唱されました。 発祥の地アメリカでは、1992年に国立衛生研究所に代替医療調査室が設置されて、以来今も継続して代替医療の研究が進められています。
統合医療の歴史
統合医療の歴史は、アメリカの医学教授のアンドリュー・ワイル氏によって提唱されたことから始まりました。 アンドリュー・ワイル氏は薬用植物や伝統医療などの研究を通じて、そもそも人が持っている自然治癒能力を最大限引き出すための医療が必要ではないかと考えました。
渥美和彦名誉教授
現在の医療の現場では、統合医療の必要性を考える意識が高まっていますが、元をたどれば統合医療を日本の医療現場に広めたのは、現在は東京大学名誉教授である渥美和彦氏の貢献によるものが大きいと考えられます。 渥美和彦氏は、もともとレーザー医学や人工心臓などの西洋医学の分野のエキスパートで、日本を代表するスペシャリストの1人です。
西洋医学
明治以降の日本の医学では、西洋医学にもとづく治療が中心に行われてきました。 西洋医学は東洋医学などの伝統医療に比べて歴史は浅く、生理学や解剖学を基本にして病気を解明し、診察や投薬、ケースによっては手術などの方法で治療を行っています。 感染症や外傷、急性期の疾病に効果的で、治療に即効性がある点で西洋医学は優れています。 また日本古来の医療のような神秘的な部分はなく、科学的根拠に基づいているため、ある程度確実な効果が期待できます。
代替医療
日本で進化した西洋医学の医療技術は、めざましい進歩を遂げましたが、それでも未だに西洋医学では解決できない問題が多く残っています。 その部分の治療を補う可能性をもっているのが代替医療です。
ホリスティック医療
代替医療は、従来病気に対して施されていた西洋医学以外の様々な医療のことを指しますが、ホリスティック医療は、人生や命、生きることなどに対して施される医療を指しています。 ホリスティック医療において大切なことは、人間がもともと兼ね備えている自然治癒能力を高め、増強するための治療です。 そのため病気を治すのは医師ではなく患者本人の治癒力であること、そして患者自身が生活習慣や環境を改善する「自己療法」を基本としています。
統合医療の課題
近年の日本では、漢方医や鍼灸師、カイロプロテクターなどの代替医療の専門家を配置する病院が増えてきています。 医科大学においては、代替医療の講義が取り入れられており、統合医療の専門の学部が開設されるなどの統合医療の医師の育成にも取り組まれています。 しかしその反面では医療の現場で、統合医療をめぐっていくつかの大きな課題に直面しています。

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